建設機械災害防止強調月間が始まります(8/1~31)
2022年度「建設機械災害防止強調月間」実施要領について
毎年8月は、飛島建設で定めている「建設機械災害防止強調月間」です。
2021年の建設業において、建設機械・クレーン等による死亡災害は98人であり、2020年と比較すると5人減少しました。
内訳を見ますと、掘削用機械による災害が12.2%、移動式クレーンや高所作業車による災害がそれぞれ7.1%、整地・運搬・積込み機械による災害が5.1%など、
災害に起因する機械は多岐にわたっています。ここ数年同様の傾向が見られ、抜本的な改善が進んでいない現状にあると言えます。
2021年度の当社の建設機械災害は、統計内災害1件、統計外災害5件の合計6件発生しています。統計内災害の事例は、シールド発進立坑下で、 バッテリーロコでのFRPM管の運搬作業中に、停止位置に対する制動のタイミングが遅れたため、バッテリーロコが止まりきらずに、 立坑下に仮置きしていたFRPM管に挟まれたといった激突災害でした。 この災害から、坑口から坑内側10mに発磁体を設置して強制的にバッテリーロコを停止させる、また、立坑下にFRPM管を仮置きしないという再発防止策が立案され実行されています。 6件の災害のうち、5件は土木現場での災害です。土木工事では、大型建設機械を多用することが多く、そのリスクは高くなります。 一方、建築工事では、移動式クレーンや掘削機械を主に使用しますが、土木工事ほど使用率は高くないかもしれません。 常時使用、まして同じ作業の繰り返しであれば、オペレーターや作業員の油断や思い込み等があることや、スポット的な使用であれば、 当日の作業形態をよく理解していないなどが起因し災害に繋がってしまうことも考えられます。 建設機械は、その使用頻度や大きさが災害に直結するものではありませんが、現場の状況に合わせた重機作業計画を作成し、周知し、作業状況を確認することで、 災害のリスクを未然に防ぐように指導をお願いします。
今回の「建設機械災害防止強調月間」を契機として、改めて重篤度の高い建設機械災害を自分の持ち場から決して出さない、また、『働く仲間を絶対にケガさせない!』という強い決意のもと、 職長および作業員の皆さん一人ひとりが安全作業の要点を正しく理解し、ルールに則った各作業の基本動作(手順)を確実に行って戴きたいと思います。 建設機械災害を防止するポイントは、第一に“人”と“機械”を分離することです。それがどうしても出来ない時は、誘導者を配置しその誘導に従いゆっくり操作するよう心掛けてください。 また、クレーン作業では当該クレーンの能力表から、定格荷重×80%で計画するなど、安全率を見込むこともポイントとなります。
今年度も安全衛生管理基本方針における重点実施事項のひとつに、『重機・機械災害の防止』を掲げています。作業現場に潜む「危険」を事前に見つけ出し、 確実に対策を打つことで、建設機械作業の「危険ゼロ」を実現させなければなりません。 ぜひ、現場での無事故無災害の達成に向け、月間中の車両系建設機械およびクレーン作業の重点取組事項を確実に実施すること、 また、働く仲間同士のコミュニケーションを密にとることで意思疎通を図るようにお願い致します。
「建設機械災害防止強調月間」取組要領
月間中の重点取組事項
1.重機作業計画書の有効活用
2.近接作業時の誘導者配置による接触災害の防止
3.トンネル坑内における重機・機械災害の防止
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※日々の確実な巡視確認および、巡視記録を残すようにお願いします(遠隔地施工場所を含む)。
重機・クレーン作業計画に基づく安全措置(計画と現地確認)
①現地調査の結果が反映された計画になっているか
・地形・地質・埋設物・架空線等の調査の反映と埋設物、架空線の現地明示
・重機作業計画書は、原則毎日作成すること
②機械能力の確認をしているか
・機械能力の確認検討、稼働機械の立体的稼働範囲(平面的、高さ、深さ等)
の確認による支障物との離隔の検討
③指揮命令系統、施工体制を整備しているか
・作業主任者/指揮者・監視員・誘導員等の専任配置 職務履行状況の現地確認
④作業方法・運行経路・支障物を明確にした計画となっているか、
作業手順を確認しているか
・安全指示事項の反映 安全性の検証と作業者への周知 作業手順実施状況の現地確認
⑤立入禁止区域の設定を明確にしているか
・立入禁止柵・表示等 重機と人の近接作業をせざるを得ない場合の
対策を明確にしているか
立入禁止区域の現地確認
作業所は 支店は 協力会社は |
※会社と飛友協力会より垂れ幕の配付があります。
安全広場等目立つところに掲示し、機械災害の注意喚起をお願いします。